電気ケトルは、容器底部にある金属プレートをヒーターで温めることによって、容器内の水を沸騰させる電化製品です。小さくて可愛い見た目をしながら1,000Wを超える消費電力で、電子レンジに引けを取りません。他の電化製品と一緒に使う際は、ブレーカーが落ちないように注意しましょう。
容量
商品によって0.6 ~ 1.5L位まで幅があります。いくつかのメーカーの商品紹介ページでは、人数に応じて容量を選ぶべきという旨が書かれていますが、カップ1杯分のお湯であれば約1分で沸騰しますし、カップヌードルであれば300mlなので、仮に0.6Lの電気ケトルだとしても2人分までなら一気に沸かせます。
また、容量が大きくなるにつれて本体も重くなり、そこがストレスに感じる可能性があります。一般社団法人人間生活工学研究センターが実施した、日常生活でどの程度の重さの器具・道具・荷物を持つことができるかを、被験者におもりで調整してもらって実際に決めてもらう実験では、「片手では「楽に持てる重さ」は1kg程度、「少し努力して持てる重さ」は1.5kg~2.0kg程度、「できるだけ努力すれば持てる重さ」は2.5kg程度で、男女による差はさほど大きく見られなかった。」と言う結果が出ています。
手に取った時の重さ感 – 一般社団法人 人間生活工学研究センター [ HQL ] データベースサイト
後の比較表に重さを掲載していますが、電気ケトルの重さは大体700g前後です。つまり、水の量が300ml以内であれば、楽に持てる重さの範囲内ということになります。持つ時間が短いことなども考慮し、当ブログでは0.8Lをおすすめします。大量のお湯を頻繁に沸かす必要がある場合は、電気ポットの方がおすすめです。
温度設定
基本的には従来のやかん同様、沸騰まで一直線ですが、お湯の温度を設定できる商品もあります。コーヒーやお茶など、飲むものによって適切な温度が違うので、多様な使い方をする場合は必須な機能です。
保温機能
電気ケトルは電気ポットと違ってお湯を沸かしたまま置いておくという目的で作られていなかったのですが、最近は保温機能を持った、電気ポット寄りの電気ケトルもあります。
その他の機能
注ぎ口
通常のやかんのように注げるインスタントラーメンなどに適した三角口だけでなく、少量ずつ注げてコーヒードリップなどに適した細口もあります。
素材
主に、プラスチック・ステンレス・ガラスの3種類が販売されています。プラスチックは軽量で安価、ステンレスは耐久性が高いなど、それぞれメリットがあります。ステンレスの中でも二重構造のものは保温性が高く、本体部分を触っても火傷しません。一方ガラス製は、おしゃれな見た目の反面、衝撃に弱いのであまりおすすめできません。
その他、空焚き防止や沸騰後に自動でスイッチが切れる機能はほとんどの商品に付いています。
商品比較表
沸騰だけの機能のものを初心者向け商品、温度設定・保温機能があるものを上級者向け商品として、比較したものが以下になります。(右にスクロールできます。)
初心者向け商品
メーカー | アイリスオーヤマ | シロカ | 象印 | T-fal | タイガー |
---|---|---|---|---|---|
型番 | IKEB-800-W | SEK-208 | CK-DB08 | KO6401JP | PCS-A080 |
容量 | 800ml | 800ml | 800ml | 800ml | 800ml |
消費電力 | 1200W | 1000W | 1300W | 1250W | 1300W |
本体の重さ | 700g | 850g※1 | 800g | 約970g※1 | 約640g |
素材 | プラスチック | プラスチック | ステンレス | プラスチック | ステンレス |
注ぎ口 | 三角口 | 三角口 | 三角口 | 三角口 | 三角口 |
その他 | ・転倒お湯もれ防止 | ・転倒お湯もれ防止 ・省スチーム ・ほこりカバー ・本体二重構造 |
・転倒お湯もれ防止 ・省スチーム ・ほこりカバー |
・転倒お湯もれ防止 ・省スチーム |
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値段※2 | 2,783円 | 4,980円 | 5,480円 | 5,818円 | - |
※1…電源プレートを含む重さです。
※2…2024年9月12日時点のAmazonでの価格です。
上級者向け商品
メーカー | T-fal | 山善 | シロカ | ビタントニオ |
---|---|---|---|---|
型番 | KO7201JP | EGL-C1281 | SK-D171 | VEK-20-K |
容量 | 800ml | 800ml | 800ml | 800ml |
消費電力 | 1250W | 1200W | 900W | 1200W |
本体の重さ | 640g | 900g | 595g | 約980g |
温度設定 | 8段階 | 50~100℃ 1℃単位で設定可能 |
60~100℃ 1℃単位で設定可能 |
50~100℃ 1℃単位で設定可能 |
保温機能 | ○ | ○ | ○ | ○ |
素材 | プラスチック | ステンレス | ステンレス | ステンレス |
注ぎ口 | 三角口 | 細口 | 細口 | 細口 |
値段※2 | 6,980円 | 7,980円 | 9,980円 | 11,561円 |
※1…電源プレートを含む重さです。
※2…2024年9月12日時点のAmazonでの価格です。
おすすめ商品を紹介!
初心者向け商品
転倒時のお湯漏れ防止や、本体が熱くなりにくい本体二重構造は、安全性の面から魅力的ですが、今まで倒したり本体を触って火傷をした事が無いので、優先順位は下がると考えました。結果、ワット数の大きさ、軽さ、安さを備えた、アイリスオーヤマのIKEB-800-Wをおすすめします。お子様のいるご家庭や高齢者には、安全面を重視した象印のCK-DB08をおすすめします。
上級者向け商品
価格で言えばT-falのKO7201JPがおすすめですが、コーヒーや紅茶をよく飲む方には、細かい温度設定が可能で、注ぎ口が細口の山善のEGL-C1281がおすすめです。重厚感のあるステンレス製で生活感を感じません。
以上、参考になれば幸いです。