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においの原因と消臭の方法、おすすめの消臭剤・芳香剤について

誰もが気にする生活臭などのにおい。換気も対症療法でしかないため、消臭剤に頼ることになりますが、生活臭は自分では気付きにくいため、本当に消えているのか分かりません。芳香剤で相対的に目立たなくしても、生活臭と混ざってかえって不快な匂いになっていないか心配になります。

そこで今回、生活臭を始めとするにおいの原因と、それらに効果的な商品について調べてみました!

においの発生原因

日常生活の中で発生するにおいの原因は、大きく2つに分けられます。(参考:家屋内でのにおい問題

細菌(バクテリア)・カビ

細菌類の生息・増殖条件は①栄養分、②水分(湿度)、③温度の3条件です。①の栄養分は、日常生活を送るうえで人体やペットから出る皮脂・汗などの分泌物や食べものなどが大部分を占めていることが容易に想像できます。

加熱によるにおい

調理によって、食材、調味料、スパイスなどが100℃~180℃に加熱されることで、熱分解及び酸化反応が進行し、不快臭が発生する場合があります。

 

結果として普遍的な言葉になりますが、いわゆる生活臭を低減するためには、こまめに掃除をし、体臭のケアをし、料理するときは換気に注意を払うことが重要だと考えられます。

消臭の定義

消臭には大きく分けて4つの方法があります。(右にスクロールできます。)

分類 原理・メカニズム 代表成分 利点 欠点
物理的
消臭
臭気成分を多孔性物質の表面や
化学的結合により吸着させて除去する。
活性炭、シリカゲル、ゼオライト 悪臭の種類に関係なく、消臭効果を発揮する。
再利用できる。安全性が高い。
経時的な安定性が高い。
許容量を超えるとそれ以上は消臭しない。
香料と併用ができない。
化学的
消臭
各種の化学反応により、
臭気成分を別の無臭の物質に
変えてしまう作用
有機酸・木酢液、オゾン、
両性界面活性剤、植物抽出物
香料と併用可能。
対象となる悪臭に応じて選択利用が可能。
経時変化しやすく、製剤の安定性確保が難しい。
全ての悪臭に有効な物はない。
生物的
消臭
臭気成分を微生物等により分解し、
脱臭・除去。
酵素・微生物(活性汚泥) 効果の持続時間が長い。 コストが高い。
効果が温度・湿度・pH等の環境に左右されやすい。
製剤の安定性確保が難しい
感覚的
消臭
匂いの強い香り成分により
感覚的に被覆する作用。
香料、植物精油 効果が消費者に一番分かりやすい。
吸着剤以外の消臭剤と併用可能
香り自体が気になる人には不向き。

芳香・消臭剤の作用

 

 

感覚的消臭剤は芳香剤の一部と言えますが、柔軟剤も芳香剤の一部と考えると、感覚的消臭剤を併用していない人は少ないです。そう考えると、芳香剤の効果も消してしまう物理的消臭剤を使うことは得策とは言えません。

生物的消臭に使われる活性汚泥は下水の浄水などに使われるもので、一般家庭で到底扱えるものではありません。酵素(と言っても色々ありますが)の利用も現実的ではありません。

結果、消去法で、

  • 化学的消臭
  • 感覚的消臭

の併用が最も効果的かつ現実的だと考えます。そうでなくても、においを0にすることは難しいですから、においをできる限り抑えつつ、感覚的消臭に頼るのが現実的です。

化学的消臭

先に述べた化学的消臭に使われるものの中から、生活空間における利用が向いているものは何かを検討します。

木酢液

そもそも木酢液とは、木材や竹等から木炭や竹炭等を製造する際に発生する煙の成分を冷却して得られた燻臭のする水溶液です。なので、これ自体に強烈なにおいがあるので、生活空間で使うものではありません。

オゾン

オゾンには確かに消臭効果があるのですが、オゾンが体内に入りすぎるとシックハウス症候群になり、目や喉の痛み、頭痛、倦怠感、いらいらなどの不定愁訴が起こる場合があります。

www.enjoy-efficient-life.com

 

残りの中で、家庭用の消臭剤として使われているのは両性界面活性剤ですが、市販の消臭剤の中で、感覚的消臭剤の香りの邪魔をしない無香料タイプ、かつ、両性界面活性剤が入っていると謳っているのは、私が調べた限りエステーの「消臭力 クリアビーズ イオン消臭プラス」と、スプレータイプでは花王の「リセッシュ除菌EX 香りが残らないタイプ」のみでした。結果としてこれらの商品のみをおすすめします。

部屋・玄関用
車用
スプレー

 

 

感覚的消臭

感覚的消臭は更に、中和・相殺効果とマスキング効果に分類することができます。その違いは以下の通りです。

感覚的中和・相殺効果は、悪臭と芳香成分を混合することによって、物理化学的反応による物質濃度の低減を伴わずに、感覚的レベルでより低い水準の総合臭をつくりだす作用を言います。

一方、マスキング効果は、対象とする悪臭よりも強い芳香をもつ物質で悪臭を隠蔽する作用で、強度の軽減よりも不快度の軽減効果を主目的とするものである。
芳香系消臭剤の感覚的消臭機構に関する研究

 

実験で、芳香物質6種 × 悪臭物質8種の計48組を組み合わせて嗅いだ場合の、においの強さ及び不快度を被験者に回答してもらった結果、一般に流通しているものでは、シネオールが多くの悪臭物質を感覚的消臭することができました。また悪臭物質の種類からみると、硫化水素及びメチルアミンがマスキングされやすいことが分かりました。
芳香系消臭剤の感覚的消臭機構に関する研究

 

おすすめの芳香剤

結果として、シネオールが含まれた芳香剤があれば、効果的に感覚的消臭ができることになります。シネオールとはユーカリの葉を水蒸気蒸留して得られる精油エッセンシャルオイル)の主成分で、清涼感のあるすっきりとした香りでリフレッシュ効果もあります。人気な精油の一つなので、比較的手軽に買うことができます。

ただ、精油アロマテラピーで主に使われることなどから、消費者の好みに合うようにブレンドされているものが多いです。余計な香りは求めず、感覚的消臭に特化したいのであれば、つまり、シネオールの純度(割合)の高さを求めるのなら、Now Foods(ナウフーズ)のオイルが純度100%のユーカリ油で、1oz(オンス。約30ml)でも1,500円前後と比較的安いのでおすすめです。

以上、参考になれば幸いです。

 

まだ、精油を買ったことが無い方は、オイルを揮発させるための台が必要です。こちらは何でもいいと思いますが、電池交換の必要のないコンセント型のものがおすすめです。