人生総合ライフハック図書館

「買い物」などのカテゴリー内は、2回タップすると表示されます。

【2023年】1番高性能な除湿機のメーカーが分かりました!【商品比較】

年間通して湿度の高い日本においては、もはや必須の存在となりつつある除湿機ですが、除湿機と一言で言っても、仕組みがコンプレッサー式とデシカント式に大きく分かれ、その他の機能も様々で組み合わせはとても多いです。快適な日々を過ごすためにしっかり調べていきましょう!

コンプレッサー式とデシカント式のどちらがおすすめか

基本原理については米村でんじろう先生がYoutubeで分かりやすく解説していますので省略します。

www.youtube.com

 

それぞれの方式の違いを調べるために、コンプレッサー式とデシカント式の両方を発売している、アイリスオーヤマとシャープの商品を比較しました。(右にスクロールできます。)

メーカー アイリスオーヤマ アイリスオーヤマ シャープ シャープ
型番 IJC-P70 IJD-K80 CV-R71 CV-R60
方式 コンプレッサー式 デシカント式 コンプレッサー式 デシカント式
除湿能力 50Hz…5.9L / 日、
60Hz…7.3L / 日※1
8.0L / 日※2 50Hz…6.3L / 日、
60Hz…7.1L / 日※3
50Hz…5.4L / 日、
60Hz…5.6L / 日※4
水タンク容量 約2.5L 3.5L 約2.5L 約1.5L
消費電力 50Hz…180W / 日、
60Hz…190W / 日
690W 50Hz…175W / 日、
60Hz…190W / 日
50Hz…480W / 日、
60Hz…540W / 日
244mm 334mm 303mm 300mm
奥行 233mm 285mm 203mm 300mm
高さ 430mm 586mm 524mm 323mm
重さ 8.3kg 9.0kg 9.4kg 6.7kg
価格※5 26,800円 16,465円 - -

※1…室温27℃、相対湿度60%を維持し続けた時の1日(24時間)あたりの除湿量です。
※2…室温20℃、相対湿度60%を維持し続けた時の1日(24時間)あたりの除湿量です。
※3…除湿「強」運転時。室温27℃、相対湿度60%を維持し続けたときの1日あたりの除湿量です。
※4…衣類乾燥「速乾」運転時。室温20℃、相対湿度60%を維持し続けたときの1日あたりの除湿量です。
※5…2023年5月6日時点のAmazonでの価格です。

 

 

除湿能力が違うせいかアイリスオーヤマの場合は逆転していますが、一般的にはシャープのようにコンプレッサー式の方がデシカント式より大きくて重いと言われています。

次に除湿能力について、測定温度が違うことから推測できるように、コンプレッサー式は室温が低い場合には除湿能力が大きく下がる一方で、デシカント式は除湿能力の低下が少ないです。

最後に、デシカント式はヒーターを使うため電気代が高くなり、室温も上昇します。我が家の除湿機もデシカント式ですが、8月の使用で室温が29℃から32℃まで上昇しました。ただ、コンプレッサー式の除湿機を使っていた頃も、除湿機を使っていた部屋は暑くなっていた記憶があります。

違いをまとめると以下の通りです。

除湿方式 コンプレッサー式 デシカント式
大きさ 大きい 小さい
重さ 重い 軽い
除湿能力(夏) 高い 高い
除湿能力(夏以外) 低い 高い
消費電力 少ない 大きい
室温上昇 小さい 大きい

 

一見「冬は空気が乾燥して湿度が低いから除湿機は要らないし、省エネで室温も上がらないコンプレッサー式の方が良いのでは?」と思うかもしれませんが、2つの理由でデシカント式がおすすめです。

まず「コンプレッサー式の方が省エネだ」という点について、先程の表の下に記載した注意書きのように、アイリスオーヤマもシャープも、コンプレッサー式が室温27℃、デシカント式が室温20℃での測定結果を公表しています。メーカー側は除湿能力をなるべく高く表示したいと考えると推測すると、この温度が最も除湿性能が高いということになります。しかし、東京では平均気温が25℃を超えるのは主に7,8月だけです(参考…気象庁|過去の気象データ検索)。この2ヶ月の節電のためにコンプレッサー式の除湿機を買っても、残り10ヶ月、除湿性能が落ちて家の中がカビては意味がありません。

次に「冬は湿度が低いから除湿機が要らない」という点について、そもそもこの考え方が間違いです。先程も参照した気象庁のデータだと、平均湿度が60%を下回っていたのは1,2月だけで、一番低い2月でも49%です。なぜ冬になっても湿度が高いかという理由については、近年認知度が上がってきているので、詳細は以下のリンク等を参照してください。

www.daikin.co.jp

 

両方の性質を備えたハイブリッド式というものもあり、「これなら夏はコンプレッサー式で安く、夏以外はデシカント式でしっかり除湿できる!」と考える方もいると思いますが、価格は4,5万円からとかなり高価です。また、構造も複雑になるので故障リスクも高くなると思います。

以上のことから、消費電力は大きいが室温が下がっても除湿能力が落ちにくくコンパクトな、デシカント式の除湿機をおすすめします。

 

 

除湿能力の高さ

単純な仕組みですから、基本的に除湿能力は本体の大きさに比例しますので、高性能だけど無駄に大きいものを買うのは避けたいです。ただ、必要な除湿能力の高さは家の構造などにもよるので、メーカーの説明に書いてある目安を参考にしましょう。多くのメーカーがJEMA(日本電機工業会)規格に基づいた数値を掲載しています。

各メーカーが販売している除湿機を見るに、居室用(建物構造が鉄筋コンクリートの場合で5,6畳程度)とリビング用(14〜20畳程度)に分けて開発しているように見えます。

その他の機能

空気清浄機

詳細は以下の記事で書いていますが、実験の結果プラズマクラスター・ナノイーに殺菌効果が無かったことが論文に書かれていますから、これらの機能が付いたパナソニックとシャープの商品は比較対象から省きます。

www.enjoy-efficient-life.com

 

湿度センサー

どこのメーカーも、タンクが満タンになると停止する機能は付いているのですが、湿度が一定の値になったときに停止するセンサーは付いていない場合があります。一定の湿度になったときに停止することで節電になるだけでなく、騒音も無くなりますから、できればあるものが良いと思います。無い場合は、温湿度計などと合わせて使って、自分で調整する必要があります。www.enjoy-efficient-life.com

 

そうは言っても、家中を閉め切っていても酸欠にならないことから分かるように常に外気が中に入り込んでいますし、センサーが無いからといって除湿機をつけっぱなしにすると空気がカラカラに乾燥することは滅多にありません。すぐに湿度が下がるようであれば、電源を入れる除湿機の数を減らすか出力自体を弱めましょう。

取っ手

タンクの大きさは部屋の大きさによりますが、満タンの状態で運ぶとこぼす可能性がありますので、運びやすいように取っ手が付いているものが良いと思います。ただ、それほどタンクが大きくないのであれば、気にしすぎる必要はないかもしれません。

ルーバー(衣類乾燥)

乾燥した空気を排出するときの角度を調整することで、衣類等を乾かすことに使える場合があります。なお、次に紹介する除湿機には全てルーバーが付いていました。ただ、除湿機は比較的重いので、除湿機は移動させず扇風機やサーキューレーターで風を当てる方が、広範囲に強い風を簡単に当てられますので、参考にしてください。中にはキャスターが付いていて動かしやすくなっている商品もあるようですが、「加湿器が倒れるリスクがあるのでは?」と個人的には思っています。

 

 

商品比較表

以上を踏まえ、

  • デシカント式
  • 空気清浄機なし

の除湿機を比較したものが以下の表です。

居室用

メーカー アイリスオーヤマ
型番 IJD-P20
部屋の目安
(60Hz)※1
木造…3畳(5m²)、
鉄筋…6畳(9m²)※1
除湿能力 50Hz…2.4L / 日、
60Hz…2.2L / 日
水タンク容量 約2.0L
322mm
奥行 211mm
高さ 464mm
重さ 5.3kg
特徴 -
価格※2 22,800円

※1…JEMA(日本電機工業会)規格に基づいた数値です。
※2…2023年5月6日時点のAmazonでの価格です。

 

リビング用

メーカー 日立 シロカ アイリスオーヤマ トヨトミ
型番 HJS-DR601 SDD-7D151 IJD-K80 TD-ZBS80N
部屋の目安
(60Hz)
木造…7畳(12m2)、
鉄筋…14畳(23m2)※1
木造…約9畳、
鉄筋…約18畳
木造…10畳(17m2)、
鉄筋…20畳(33m2)※1
木造…10畳(約17㎡)、
鉄筋…20畳(33m2)
除湿能力 5.6L / 日 7.6L / 日 8.0L / 日 8.0L / 日
水タンク
容量
約2.5L 約2L 約3.5L 約4.0L
301mm 357mm 334mm 350mm
奥行 204mm 212mm 285mm 240mm
高さ 502mm 553mm 586mm 506mm
重さ 5.9kg 8.9kg 9.0kg 7.2kg
特徴 湿度センター付き 湿度センター付き - タンクに取っ手付き
価格※2 19,800円 29,400円 16,465円 -

※1…JEMA(日本電機工業会)規格に基づいた数値です。
※2…2023年5月6日時点のAmazonでの価格です。

 

除湿能力・部屋の目安を参考にして、部屋ごとのおすすめを提案しようとしていたのですが、発売年度が2019年と古いせいか、リビング用の表に掲載した日立のHJS-DR601が、居室用の表に掲載したアイリスオーヤマの製品とほぼ同じ体積にも関わらず、除湿性能が高く湿度センサーも付いているため、木造…7畳(12m2)、鉄筋…14畳(23m2)までは日立のHJS-DR601をおすすめします。それ以上の広さの部屋の場合は、同じくJEMAの規格にも準拠しているアイリスオーヤマIJD-K80が良いかもしれません。

以上、参考になれば幸いです。

 

併せてこちらもご覧ください!

www.enjoy-efficient-life.com