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食事での植物性タンパク質の摂取 + ホエイプロテインでの動物性タンパク質摂取の組合せをおすすめする理由

これまでの記事で、食事でのタンパク質摂取でタンパク質必要量を摂取しきれない場合及びトレーニングをする場合にプロテインを利用した方が良いということ、プロテインホエイプロテインがおすすめだということを書いてきました。

だからといって、食事でのタンパク質摂取もすべて動物性タンパク質にした方が良いかというと、そうではありません。

動物性・植物性たんぱく質の摂取と死亡リスクとの関連

国立がん研究センターが、日本国内11か所の保健所にお住まいだった40 ~ 69歳の方々のうち、研究開始から5年後に行った食事調査票に回答し、がん、循環器疾患、腎疾患になっていなかった約7万人を、平成28年(2016年)まで追跡した調査結果に基づいて、動物性・植物性たんぱく質摂取量とその後の死亡リスクとの関連を調べた結果、以下のことが分かりました。

植物性たんぱく質の摂取割合が多いほど死亡リスクが低い

エネルギーに対する総たんぱく質と動物性たんぱく質の摂取割合は、死亡との明らかな関連は見られませんでしたが、エネルギーに対する植物性たんぱく質の割合が多いほど、死亡全体のリスクの低下がみられました。死因別に検討したところ、植物性たんぱく質の割合が高い人ほど循環器疾患死亡、心疾患死亡、脳血管疾患死亡のリスクが低いことが分かりました。


総エネルギーに対する3%を、赤肉・加工肉から植物性たんぱく質に置き換えると、総死亡、がん死亡、循環器死亡リスクが下がる。

統計学的に、同じエネルギー摂取量において、総エネルギーに対する3%の赤肉・加工肉からのたんぱく質を、植物性たんぱく質に置き換えた場合のリスクを計算したところ、赤肉を植物性たんぱく質に置き換えた場合は、総死亡リスクが34%、がん死亡リスクが39%、循環器死亡リスクが42%下がることがわかりました。加工肉を植物性たんぱく質に置き換えた場合は、総死亡が46%、がん死亡リスクが50%下がることがわかりました。(図2)

また、赤肉を魚介類からのたんぱく質で置き換えても、総死亡リスクが25%、がん死亡リスクが33%、循環器死亡リスクが33%下がることもわかりました。(図なし)

動物性・植物性たんぱく質の摂取と死亡リスクとの関連 | 現在までの成果 | 多目的コホート研究 | 国立研究開発法人 国立がん研究センター がん対策研究所 予防関連プロジェクト

 

その他、2型糖尿病やコレステロール値、高血圧の改善に加え抗酸化作用があるなど、あらゆるメリットがあります。
Intake of different dietary proteins and risk of type 2 diabetes in men: the Kuopio Ischaemic Heart Disease Risk Factor Study | British Journal of Nutrition | Cambridge Core
Dietary intake of total, animal, and plant proteins and risk of all cause, cardiovascular, and cancer mortality: systematic review and dose-response meta-analysis of prospective cohort studies | The BMJ
大豆たんぱく質の機能性を探る

 

 

ダイエットにも効果的

ご存じの通り、植物性タンパク質を多く含む大豆をはじめとする豆類は、脂質を多く含む動物性の食品と比較して低カロリーなため、少ない量で満足感を得られます。

また、大豆タンパク質の大部分はグロブリンで、グロブリンのほとんどがグリシニン(単純たんぱく質)とβ-コングリシニン(糖たんぱく質)で占められ、両者の量比はおよそ2:1ですが、グリシニンにはコレステロール低下、β-コングリシニンには肥満防止効果があることも分かっています。
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大豆の機能性成分を活かした新たな加工用途の開発

以上のことから、食事は大豆をはじめとした植物性の食品や魚介類を中心としたものにし、不足するタンパク質をホエイプロテインで補うことが、最もおすすめになります。そう考えると、和食は非常に良くデザインされた食事ですね。

以上、参考になれば幸いです。

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