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風邪・咳は薬で治らない!日本の医療の現状について

風邪は薬で治らない!

もともと、アメリカと違って国民皆保険で安く治療を受けられるせいか、日本人は軽症の風邪でも病院に通う傾向にあります。中には風邪にかかる前に行く人がいたり、無料の救急車を乱用したりするというニュースもよく目にします。

そもそも、風邪に関して言えば薬では治りません。長くなりますが、医師の寄稿を引用します。

風邪とは、簡単に言えば「のどと鼻の病気」です。のどと鼻にウイルスという悪いものが住み着いて勝手に増え、大騒ぎ(医学的には「炎症」といいます)をします。その結果、のどが痛くなったり、鼻水がたくさん出たりします。つまり、風邪の原因は「ウイルス」なのです。

〜略〜

ウイルスは通常、数日で死滅し、ぼろぼろになったのどや鼻はすぐに自動的に修復されます。ですから、風邪は放っておいても治る病気といってしまってもいいかもしれません。

 

ではなぜ医者は、風邪の患者さんに薬を出すのでしょうか。

医師が風邪の患者さんに処方する薬のパターンは、主に次の二通りです。

1 対処療法の薬のみ
2 対症療法の薬 + 抗生物質

「1対症療法の薬のみ」は、つらい症状を抑えるための治療です。

〜略〜

のどが痛かったら痛み止めを、熱が高かったら解熱剤を使って痛みを取り除くという、「症」状に「対」して行う治療です。ですから、うわべだけの治療といってもよく、のどの痛みや発熱の根本的な原因であるウイルスは無視しています。

 

「2 対症療法の薬+抗生物質」には、「抗生物質」が加わっていますね。「抗生物質」は別名「抗生剤」、「抗菌薬」とも呼ばれる「細菌という微生物にのみ対抗するお薬」のことです。微生物とは、目に見えないくらい小さな生物のこと。

先ほどご説明したように、風邪はウイルスという微生物による病気です。ウイルスには細菌と違って抗生物質は効きませんから、これは全くの無意味な治療になります。

〜略〜

しかし今でも、風邪の患者さんに抗生物質を出す医者は少なくありません。なぜ医者は抗生物質を出し続けるのでしょうか。

〜略〜

ここでちょっと想像していただきたいのです。

あなたは風邪を引いてしまった。つらいし、仕事や家事が忙しい。1日でも早く治したい。そこで近所の病院を受診したのに、「風邪に薬はこれこれこういう理由で不要。抗生物質は効きません。よく食べて、よく寝てくださいね」といわれ、薬を出してもらえなかった。さあ、どう思うでしょうか。

「え、お薬、欲しいんですけど」と思いますよね。3、4種類の薬を処方してもらった方が、圧倒的に満足しますよね。

〜略〜

最近になり、日本でもロキソニンなどの解熱剤は薬局で買えるようになりました。これは私の予想ですが、近い将来、日本でも風邪で医師にかかったときに痛み止めや熱冷ましなどの対症療法の薬が処方できないシステムになるでしょう。医療費の肥大はますます深刻になっていきますから。

最後になりますが、風邪にはお薬ではなく栄養と休養が1番です。
風邪は薬では治らないのに、なぜ医者は薬を出すのか?【再掲】|泣くな研修医/医者の本音|中山祐次郎 - 幻冬舎plus

 

つまり顧客満足度」ならぬ「患者満足度」を高めるために、薬を出さざるを得ない状況になっているということです。

医療費は通常3割負担なので少なからずお金がかかりますし、病院は混むことも多く時間ももったいないので、風邪では病院に行かず、対処療法としての薬が必要な場合は直接ドラッグストアに行きましょう。

熱・頭痛・咳を止めるための薬とは

まず、病院でもよく処方される葛根湯です。頭痛などの風邪に起因する症状、鼻炎などの症状も軽減します。粉末は大変苦いですが、クラシエからは錠剤が出ており、飲みやすくておすすめです。

 

解熱・鎮痛剤としてはロキソニンが有名です。薬局でなくても、ECサイト上でいくつかの質問に答えれば買えます。

 

ただ咳止め薬に関しては、アメリカで行われた研究で効果がないという結果が出ています。

米Creighton大学のMark A. Malesker氏らによって構成された専門家委員会は、現在米国で使用可能な薬とそれ以外の治療法(民間療法)について、せきの症状の継続期間を短縮することを示す質の高いデータ、または、重症度を軽減することを示す質の高いデータがあるかどうかを検討しました。目的は、2006年に米国で発表された、風邪関連のせきの管理に関するガイドラインの改訂に向け、最新情報を得ることにありました。

 

委員会は、現在利用可能な最善のデータに基づいて、次のような判断を下しました。

(1)成人と小児の風邪関連のせきに対する、市販のせき止め薬や風邪薬、去痰薬、抗ヒスタミン薬などには、使用すると症状が軽減する、または消失することを示す確かなデータがない。よって、これらの薬のせき症状に対する使用は推奨しない。

(2)成人の風邪関連のせきに対する、非ステロイド性抗炎症薬の使用は、有効性を示す確かなデータはないため推奨しない。

(3)1 ~ 18歳の患者の場合、はちみつは、「治療なし」、「ジフェンヒドラミン」(日本で市販されている一部のこども用せき止め薬に含まれている成分)、「偽薬(プラセボ)」に比べ、症状継続期間の短縮に役立つ可能性がある。

(4)18歳未満の患者は、コデインを含むせき止め薬や風邪薬を使用しない。これは、呼吸困難を含む重篤な有害事象が発生する可能性があるため。
風邪のせきに確実に効く市販薬 実はない?|ヘルスUP|NIKKEI STYLE

 

以上、いかがでしたでしょうか。最後に、風邪をひいた時に併せて買うことをおすすめする商品を紹介して終わります。

ポカリスエット(又はアクエリアス

ボトルは手軽ですが、粉末タイプは場所もとらず安いのでおすすめです。高熱を出している時は脱水症状にも注意が必要なので十分用意しましょう。

 

アミノバイタルのゼリー(又はinゼリー)

手軽に栄養補給ができます。森永製菓のinゼリーは約200円しますが、味の素のアミノバイタルは同様の機能で約130円なのでおすすめです。

 

バランスパワー(又はカロリーメイト

固形物を食べられるようになった時に。カロリーメイトより、バランスパワーの方が安いです。

 

お粥・雑炊

お粥・雑炊は作るのが大変ですが、アマノフーズのお粥は非常に美味しく食べやすいため、食欲が出ない時でもおすすめです。お湯を180ml入れるとすぐ食べられます。

 

マルチビタミン

ビタミン・ミネラルはエネルギーにはなりませんが、タンパク質、脂質、糖質の分解や合成を助ける働きを持ち、健康維持、体調管理には欠かせない栄養素ですので、以下に当てはまる方はベースサプリメントとしてマルチビタミンを利用することをおすすめします。

身体活動量が多くなり、食事からとりきれない場合
2消化・吸収の時間が短い場合
3食事に偏りがある場合
4食事の制限により摂取量が少なくなる場合
5食欲がない場合
6胃腸が弱っていて、消化・吸収の能力が低下している場合

基礎から学ぶスポーツ栄養学 鈴木志保

 

日本の社会保障費を減らすためにも、国民全員の意識改革が必要です。以上、参考になれば幸いです。併せてこちらもご覧ください!

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